アメリカの映画やドラマにやたらと登場するスラング「Dude」とは?


アメリカの映画やドラマが好きな人なら、さまざまな場面で登場人物が「Dude」とつぶやくシーンに出くわしたことがあるはず。「Dude」というスラングは非常に多くの意味を持っており、「英語がわからない人でもとりあえず『Dude』と言っておけばどうにかなるんじゃないか」と感じるほど。「Dude」の汎用性がよくわかるアメリカのテレビCMがこれ。

Budlight Dude Commercial 3


自分の荷物を残したまま発進したタクシーを呼び止めるときに「Dude!」


飛行機が乱気流で揺れると「おいおい、勘弁してくれよ」といった顔つきで「Dude...」とつぶやきます。


「ヘイ、あの子たちすごい格好だぜ」という感じで隣の男性に呼びかけるときも「Dude」


このようにさまざまな用法が存在するスラング「Dude」について解説したムービーが、YouTubeで公開されています。

The Evolution of Dude


1883年、ブルックリン橋の完成とほぼ同時期に、「Dude」という言葉がニューヨークで誕生しました。しかし、このときに誕生した「Dude」は現在アメリカで使われている「Dude」とは意味合いが違ったとのこと。


もともと「Dude」とは流行のファッションに身を包み、しゃべり方や身のこなしまで典型的なイギリス人を模倣する人々を指した言葉。1880年代に「Dude」と呼ばれた人々はシルクハットにステッキ、タイトなパンツに先のとがった靴を履いていたようです。


「Dude」と呼ばれた人々は新聞で習慣や態度を嘲笑されるなど、あまり好意的には受け入れられなかったようですが、この当時「Dude」が持った意味は「非常に個性的なファッションの人」というものでした。


それから数十年が経った1920年~1940年代、都市部の裕福な人々の間で「アメリカ西部に旅行へ行き、ワイルドな環境で休暇を過ごす」というスタイルが流行しました。


イギリス人を気取る代わりにカウボーイを気取り、荒野ではなく観光牧場で馬を乗り回すその安っぽさによって、彼らは新たに「Dude」と呼ばれるようになります。この時点で、「Dude」という言葉から「イギリス人を気取る人々」のような特殊性が失われ、より広い範囲の人々を指す言葉に変化。


そんな「Dude」は、 1940年~1970年代には「かっこいい男性」を指すスラングとして定着したとのこと。


この時点で「Dude」という言葉は、アフリカ系アメリカ人の間で使われた、「いかしたジャズプレイヤー」という意味のスラング「cats」とほぼ同じものになっていた様子。「cats」というスラングは次第に意味が広がり、のちに「人々」を指すスラングに変容していきます。


1980年~1990年代、カリフォルニアのサーファーたちを「Dude」と呼ぶようになったことで、「Dude」が若者の間に大流行。


「Dude」という言葉の長くゆったりとした発音が、彼らのくつろいだ雰囲気にマッチしたのです。


「Dude」という言葉はこれまでの長い歴史で非常に多くの意味を持ったため、今ではその人物の性別や容姿を問わず「Dude」と呼びかけることができるようになりました。


さらに代名詞としての使い方以外にも、イントネーションの違いですべての感情を表すことすら可能。


嬉しそうな「Dude!」


ショックを受けた様子の「Dude...」


アメリカ人が何気なく使っている「Dude」というスラングには、想像以上に深い歴史があるようです。

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