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「宗教を信じること」が長寿につながるかもしれないという研究結果



「信じる者は救われる」という言葉は、キリスト教で使われる新約聖書でも特に有名なフレーズですが、「実際に宗教を信じている人の方が無宗教の人よりも長生きする」という研究結果が報告されています。

Does Religion Stave Off the Grave? Religious Affiliation in One’s Obituary and Longevity - Laura E. Wallace, Rebecca Anthony, Christian M. End, Baldwin M. Way, 2018
http://journals.sagepub.com/doi/full/10.1177/1948550618779820


One thing you'll find in the obits of many long-living people | EurekAlert! Science News
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-06/osu-oty060818.php


オハイオ州立大学で心理学を学ぶ大学院生のローラ・ウォレス氏率いる研究チームは、宗教の信仰と長寿の関係性を調査するために、2010年から2011年の間にアメリカの42都市で発行された1096人分の死亡記事を分析しました。その結果、何かの宗教を信仰していた、あるいは宗教活動に携わっていたと記事の中で明確に言及されていた人は、そうでない人に比べて平均して3.82年分長生きしていたということがわかりました。

なにかしらの宗教を信じている人が無宗教の人に比べて寿命が長くなる理由として、宗教上の理由でアルコールや薬物使用などの不健康な習慣を制限されることが多いからではないかと研究チームは推測しています。研究チームのメンバーで、オハイオ州立大学で心理学准教授を務めるボールドウィン・ウェイ氏は「多くの宗教が戒律として定めている祈りやめい想はストレスを軽減し、健康改善を促進します」とコメントしています。


また、宗教信仰と長寿の関係性には都市に住む人たちの市民性も大きな影響を及ぼす可能性も示唆されています。研究チームによると、人格を形成する5つの特性のうち、住民の「経験への開放性」が比較的高い都市は、低い都市に比べて「宗教を信仰する人」と「無宗教の人」の平均寿命の差が小さいことがわかりました。なお、宗教を信仰する人の寿命に大きな違いは見られなかったことから、無宗教の人の寿命が長くなっているといえます。この「無宗教の人の長寿化」を研究チームは「スピルオーバー効果」とよんでいて、宗教がもたらす健康へのポジティブな効果は、住民の「経験への開放性」が平均して高いほど非宗教人口にも表れやすくなるのではないかと論じています。


ただし、この研究はあくまでも予備的なものであり、宗教と長寿の関係を明確に証明するためには他の研究で再現されなければならないだろうと研究チームはコメントしています。また、死亡記事の分析にとどまらずさらなる研究が行われることで、宗教と長寿の関係性を実証できるのではないかと期待されています。

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in メモ, Posted by log1i_yk