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ポルノコンテンツ断ちをすると身体にどんな異変が起こるのか?


「ポルノコンテンツを断つと、身体にはどんな異変があるのか?」という疑問に答えてくれるムービーを、サイエンス系YouTubeチャンネルのAsapSCIENCEが公開しています。

What Happens When You Quit Porn? - YouTube


世界最大級のポルノサイトであるPornHubが公開した情報によると、2019年時点で同サイトには1日あたり1億1500万人がアクセスしていたそうです。また、15~29歳の男女を対象にした調査によると、女性の82%、男性の100%がポルノコンテンツを楽しんでいることが明らかになっています。


スマートフォンの普及によりこれまでよりも格段にアクセスしやすくなったポルノコンテンツですが、さらに別の調査によると、過去にポルノコンテンツ断ちを試みて失敗した経験がある人の割合は82%と非常に高いです。


ポルノコンテンツ断ち初日はほとんど影響に気づかないかもしれませんが、ほとんどが全体的に良い気分となるはず。ポルノコンテンツを見ない代わりに本を読んだり料理したり壁を見つめたりする時間が増える可能性があります。


生理的な症状が現れるのはポルノコンテンツ断ち2日目あたりからです。その前に、ポルノに関する神経生理学関連の研究について補足。大前提として、ポルノ関連の学術研究のほとんどが「Problematic Pornography Use」(PPU:ポルノコンテンツの依存的利用)であると認めた人(PPU患者)を対象に行われたものであるという点を認識しておく必要があります。


2011年から2021年にかけて「毎日ポルノコンテンツをチェックしている」と回答した人の割合は、13%から39%に増加しているにもかかわらず、PPU患者の割合はどちらも6%と変化がありません。まだまだPPUという症状に関する認知が低いことはこの調査結果からも明らかですが、「PPU患者を調査することはポルノが人々にどのような影響を与えるかを研究する唯一の方法です」とAsapSCIENCEは述べています。


これらを踏まえた研究結果によると、ポルノコンテンツ断ち2日目になると人々は不安で眠れなくなり、集中できなくなり、1日に3回以上ポルノを見たくなる症状に襲われます。


これは「問題のあるポルノの使用」が人々の脳を変えてしまうためです。脳には神経可塑性があり、物理的な変化は行動に影響をおよぼします。ポルノコンテンツを毎日消費してPPUになると、脳の灰白質で物理的な変化が生じます。


脳の灰白質で変化が起きるのはPPU患者だけではありません。「ジャグリングをする人としない人」でも脳の灰白質には違いが生じるそうです。


PPU患者の脳をスキャンすると、非PPU患者と比較して腹側線条体で物理的な変化が確認できます。腹側線条体は、人間の進化や生存に直接関係する神経伝達物質のドーパミンが関与する部位です。


ドーパミンは生存に必要な「食欲」「愛情」「友情」「ポルノ」といったものを渇望させます。ポルノを見るために複数のタブを開いて自分に合ったものを探すことで、脳内のドーパミンレベルを長時間高く保つことが可能になります。それにより、腹側線条体が物理的に変化。この変化に苦しむことになるのが、ポルノコンテンツ断ち2日目のタイミングというわけ。


ポルノコンテンツ断ち4日目から7日目にかけてはほとんどがポルノを見る日常に戻ります。ポルノコンテンツ断ちを止める大きな理由は「不安」です。


ある研究によると、不安障害と診断されていなくてもPPU患者は対照群よりも強い不安を感じることが明らかになっています。


PPU患者は不安を和らげるためにポルノコンテンツを消費しますが、ほとんどの場合「役に立たなかった」とアンケート調査に答えているそうです。


また、興味深いことに神経学的研究ではPPU患者は対照群と比べてポルノコンテンツの消費を多く求めるものの、ポルノコンテンツ自体を好きではないことも明らかになっています。


それではPPU患者はポルノに何を求めているのかというと、超正常刺激を求めているとのこと。


超正常刺激とは、通常の刺激を誇張して本物よりも魅力的なものに増幅させたもの。


鳥類に関する研究では、本物の卵を鮮やかな斑点で彩った偽物の石こうの卵とすり替えたところ、母鳥は本物の卵よりも偽物の卵の上に座りたがる傾向を見せたそうです。これも超正常刺激のひとつであるといわれています。


超正常刺激は人間にとってジャンクフードのようなものです。ソフトドリンクは同程度のカロリーのラディッシュと比べると、ずっと魅力的に見えるかもしれません。これが通常の刺激と超正常刺激の違いのようなもの。


そのため、ポルノコンテンツを消費することで得られる超正常刺激は、実際の性行為を通して得られる刺激よりも魅力的というわけ。そのため、ほとんどの人が4~7日以上のポルノコンテンツ断ちに耐えられません。


ポルノコンテンツ断ち14日目に突入すると、ポルノを見ることが再び強烈な新規刺激のように感じられるようになるそうです。


ポルノがドーパミンレベルにおよぼす影響は、生活のあらゆる面で報酬を遅らせることを難しくします。


ある調査によると、ポルノコンテンツ断ち14日目以降に突入すると難易度の高い作業をより長時間行い、報酬をより遅らせることが可能になるそうです。つまり、スマートフォンで手軽にポルノを見ることを続けていると、座って本を読んだり、長時間仕事をしたりすることが難しくなるわけです。


ポルノコンテンツ断ち30日目に突入すると、集中力が高まり、思考がクリアになっていることに気づくはず。


ある研究では、ジャンクフードを断ったグループとポルノを断ったグループに分けて調査したところ、ジャンクフードを断ったグループよりもポルノを断ったグループの方が、報酬を遅らせることが可能で、脳のもやも少ないことがわかっています。


ポルノコンテンツ断ちが3カ月続いた場合の変化については詳細な研究が存在しないため不明ですが、ジャグリングをする人としない人の調査データでは、ジャグリングを止めて3カ月が経過すると脳の灰白質部分での変化が元に戻るそうです。そのため、ポルノコンテンツ断ちをした場合も同じように脳の灰白質部分での変化が元に戻ると予想されています。


ポルノの消費に関する研究では、ポルノコンテンツの消費に取って代わる体験として新しい料理を作ったり、友人と飲みに行ったり、ポルノなしで自慰行為したりすることが推奨されています。

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in サイエンス,   動画, Posted by logu_ii

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